カナダで開かれたG7サミットが閉幕し、石破総理は記者会見でG7が結束して、世界経済の不確実性に対処していくという「問題意識を共有することができた」と成果を訴えました。

石破総理
「G7が結束し、世界経済をめぐる諸課題に主導的に対処していく必要があります。各国首脳とは、こうした問題意識を共有することができました」

カナダで2日間の日程で開かれたG7=首脳7か国の首脳会議が閉幕し、石破総理は「今回のサミットを通じて、初めて対面でお会いした方も含め首脳と個人的な信頼関係の構築ができたと思っている」と手応えを語りました。

今回のG7サミットでは、▼世界経済や▼ウクライナ情勢▼レアアースを含む重要鉱物の供給網の強化のほか、▼AI・量子といった新興技術などについて議論が交わされ、中東情勢をめぐっては、攻撃の応酬が続くイスラエルとイランについて首脳声明も出しています。

一方、「自国第一主義」を掲げるトランプ大統領との決裂を避けるため慣例となっている包括的な首脳宣言は出さず、6つの分野で個別の首脳声明を出しています。

G7サミットに合わせ、石破総理はウクライナのゼレンスキー大統領や韓国の李在明大統領とも初めて対面での会談をおこなったほか、トランプ大統領とも会談をおこない、関税措置などについて意見を交わしました。

“トランプ関税”をめぐっては、「認識が一致していない点が残り、パッケージ全体としての合意には至らなかった」として、両首脳は担当閣僚同士でさらに協議を進めることで一致し、交渉を続けることとなりました。

また、石破総理は来週オランダ・ハーグで開催されるNATO首脳会合に出席予定だと明らかにしました。この場でも日米の首脳会談が行われる可能性があります。

石破総理は今夜、日本に帰国します。