(ブルームバーグ):米ミシガン大学が発表した6月の消費者マインド指数は、2024年1月以来の大幅上昇となった。経済を巡る懸念が後退したことに加え、短期インフレ期待が著しく改善したことが背景にある。

センチメント指数の上昇は今年初めてで、トランプ大統領の保護主義的な通商政策に対する不安が和らいだことを示している。調査では経済見通しが大幅に改善したほか、家計見通しも約3年ぶりの大幅な上昇となった。
一方で、業況や家計、購買環境に対する見方は、昨年末の水準には依然として届いていない。
ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は「4月に発表された極端な高関税とその後の政策混迷による衝撃から、ある程度落ち着きを取り戻しているようだ」と指摘。「とはいえ、消費者はなお経済に幅広い下振れリスクがあると感じている」と述べた。
センチメントが持続的に改善すれば、個人消費や成長見通しに対するエコノミストや企業の懸念が和らぎそうだ。
今回の調査期間は5月27日-6月9日で、米中間で貿易枠組みに関する合意が発表される数日前に終了した。
期待指数は10.5ポイント上昇の58.4と、23年12月以来の大幅上昇。現況指数も前月の58.9から63.7に上昇し、3カ月ぶりの高水準となった。
支持政党別で見ても、それぞれで消費者信頼感の改善が見られた。共和党支持者の信頼感は20年10月以来の高水準となる一方、民主党および無党派層は3カ月ぶりの高水準となった。
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原題:US Consumer Sentiment Jumps as Inflation Expectations Improve(抜粋)
(第2段落以降を追加して更新しました)
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