(ブルームバーグ):2025年に10億ドル(約1450億円)以上の顧客資金を集めて運用を開始するヘッジファンドは、わずか2社にとどまる見込みだ。資金調達の難航に加え、マルチ戦略の大手ヘッジファンド運用会社がファンドマネジャーを囲い込んでいることが背景にある。
2社のうち1社は、アバンティール・キャピタル・パートナーズ。元バイキング・グローバル・インベスターズ最高投資責任者(CIO)のニン・ジン氏が年内に立ち上げるグローバル株式ファンドだ。事情に詳しい関係者が明らかにした。
もう1社は、既に5億ドルを調達したハービー・キャピタル・パートナーズ。キング・ストリート・キャピタル・マネジメントのパートナーだったポール・ゴールドシュミット氏のクレジットファンドだ。
24年にはジェイン・グローバルやタウラ・キャピタル・マネジメントなど、過去最大級の新規ヘッジファンド設立が少なくとも4件あったが、今年はペースダウンしている。
バークレイズのプライムブローカレッジ部門の米戦略コンサルティング責任者ローク・スタラー氏は、大手のマルチ戦略ヘッジファンド会社が独立志向のファンドマネジャーを囲い込み、資金と運営リソースを迅速に提供しているため、独立する必要がなくなっていると指摘した。

調査会社ピボタルパスのジョン・カプリス最高経営責任者(CEO)によると、それでも約120の新興ファンドが今年、大手ヘッジファンドから独立したマネジャーによって設立される見通し。
平均的な設立時の資金規模は2億5000万-3億ドルで、6割余りが株式ファンドだという。
大手マルチ戦略ファンド会社の出資を受けて創業するケースもある。例えばアーロン・ウィーナー氏は今年、ミレニアム・マネジメントから30億ドルの出資を受けアトランティック・ウルフ・キャピタルを始めた。
26年には新たな大型ファンドも見込まれる。コーチュー・マネジメントで公開株投資を統括していたダニエル・センフト氏はNX1キャピタルを設立予定だと、事情に詳しい関係者が述べている。
シタデル出身のジルベルト・マルケッジャーノ氏も、世界マクロ戦略ファンド、アガベ・キャピタル・マネジメントを数カ月内に開始する予定で、10億ドル規模の調達を目指しているという。
ファンドマネジャーらは資金調達についてのコメントを控えた。
原題:Fewer Big Hedge Funds Debut as Multistrats Scoop Up Talent(抜粋)
--取材協力:Nishant Kumar.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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