(ブルームバーグ):米教育省は、コロンビア大学が差別禁止の連邦法に違反し、高等教育機関の認定機関である米国中部高等教育委員会の認定基準を満たしていないと同委員会に通告した。反ユダヤ主義への対応を怠っているとして、トランプ政権は名門大学を標的にしている。
マクマホン米教育長官は声明で、大学側は2023年10月7日に起きたハマスによるイスラエルへの奇襲攻撃後、「ユダヤ人学生がキャンパス内で受けた嫌がらせに対し、故意に無関心な態度を取った」としている。
さらに同長官は、「認定機関には学生支援の門番として極めて大きな社会的な責任がある。どの組織が学生ローンやペル・グラント(連邦政府が支出する返還不要の奨学金)の対象として適格かを決める立場にある。教育省が差別を禁ずる連邦法を順守する責務を負っているのと同様に、大学の認定機関にも、加盟組織が基準を満たしているのかどうか確認する義務がある」とした。

コロンビア大学は声明で、教育省が提起した懸念を認識していると表明したうえで、「当校はキャンパス内の反ユダヤ主義への対処に深く取り組んでいる。この問題を深刻に受け止め、連邦政府と協力して引き続き対処していく」とした。
トランプ政権が3月に同大学への総額約4億ドル(570億円)の助成金や契約を取り消してから、マクマホン長官はクレア・シップマン学長代行とやりとりを続けている。シップマン氏は先月、援助の減額を受け、約180人のスタッフ削減を発表している。
トランプ大統領は先月30日、ホワイトハウスのイベントで「非常に良い対応をしている」とコロンビア大学を評価したうえで、「他にも行動している大学はあるが、ハーバード大学は大物ぶっている」と述べた。
原題:Trump Officials Target Columbia Accreditation Over Protests (2)(抜粋)
--取材協力:Elizabeth Rembert.
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