資産家イーロン・マスク氏は「政府効率化省(DOGE)」から退いた後も、トランプ米大統領の助言役を続けていくと述べた。「友人であり顧問としてとどまりたい。大統領が望むことがあれば力になりたい」とマスク氏(53)は30日、ホワイトハウス大統領執務室で記者団に話した。「これはDOGEの終わりではなく、むしろ始まりだ」とも語った。

電気自動車(EV)大手テスラと宇宙開発大手スペースXの最高経営責任者(CEO)であるマスク氏は、ワシントンから距離を置くと表明していたが、今後もトランプ政権と関係を保つ姿勢を示した。同氏が率いるDOGEは連邦政府機関の支出と政府職員の削減を強硬に推進してきたため、連邦職員や民主党議員からの反発に加え、消費者からの反感がビジネスにも影響を及ぼしている。

政治的な活動に時間を割いていることへの不満が高まる中、マスク氏はテスラに集中すると表明していた。

テスラの株価は1-3月(第1四半期)に大きく下落し、マスク氏の資産も打撃を受けた。今年に入り株価は約11%下落。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、同氏の純資産は約450億ドル(6兆4800億円)目減りした。スペースXも課題を抱えている。同社の巨大ロケット「スターシップ」は27日の試験飛行中、宇宙空間で制御不能に陥り爆発した。

米紙ニューヨーク・タイムズはマスク氏がトランプ米大統領の大統領選挙支援活動中、以前から知られていた以上に多量の薬物を使用していたと報道。同氏はコメントを控えた。

マスク氏はトランプ氏の再選に向けて2億5000万ドル余りを提供した最大の支援者だった。ホワイトハウスにオフィスを持ち、政権下で特別政府職員として活動しながら、自身の事業を継続できる立場にあった。トランプ大統領はマスク氏の退任式典で謝意を表明し、「イーロンは実はいなくならない。行ったり来たりを繰り返す」と述べた。マスク氏は「The Dogefather」と書かれたTシャツと帽子を身に着け、5歳の息子Xに殴られてできたという黒いアザを見せながら笑いを誘った。

原題:Musk Pledges to Remain Trump Adviser After Washington Exit (1)(抜粋)

--取材協力:Gregory Korte、Jennifer A Dlouhy、Kara Carlson.

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