S&P・コアロジック/ケース・シラーがまとめた2月の米住宅価格指数は、伸びが鈍化した。販売物件の増加が背景にある。

深刻な在庫不足が数年間続いていたが、物件は徐々に増加し始めている。不動産仲介業者レッドフィンのリポートによると、2月の販売用住宅の総供給量は増加し、3月には5年ぶりの高水準に達した。

2月にかけて住宅ローン金利が低下したことで、高コストが一時的に緩和し、中古住宅の販売が後押しされた。しかし3月には2022年以来の大幅な落ち込みとなった。

関税や経済を巡る不確実性が借り入れコストを押し上げ、買い手が購入を控える要因となっている。これにより、一部の住宅専門家やエコノミストは今年の住宅価格見通しを引き下げている。

S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズでフィクストインカムとコモディティー担当の責任者を務めるニコラス・ゴデック氏は「需要は過去数年の熱狂的なペースに比べ確かに鈍化しているが、ほとんどの市場では限られた住宅供給が価格を支え続けている」と指摘。「広範な下落ではなく、より緩やかで持続可能なペースでの価格上昇が見られている」と述べた。

20都市のうちニューヨークが7.7%上昇と、最大の伸びを示した。シカゴは7%、クリーブランドは6.6%それぞれ上昇した。

統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Home-Price Gains Eased in February as Listings Increased(抜粋)

(統計の詳細を加え、更新します)

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