(ブルームバーグ):シンガポールの民間住宅は1-3月期にこれまでの発表よりも大きく値上がりした。経済への逆風にもかかわらず、需要が続いていることが都市再開発庁(URA)が25日発表した改定値で示された。
1-3月の民間住宅価格指数は前期比0.8%上昇。従来は0.6%上昇とされていた。2024年10-12月期は2.3%上昇だった。民間賃貸住宅の家賃を示す指数は0.4%上昇。24年10-12月期は横ばいだった。

5月3日に予定されている総選挙の争点として、生活費や住宅購入のしやすさが浮上している。特に中古市場での公営住宅価格に対する有権者の懸念が広がっており、長年政権を維持してきた人民行動党にとって大きな課題となっている。
国内の民間住宅市場はここ数カ月、金利低下や郊外の新築物件転売などにより堅調に推移。ただ、市場の一部には軟化の兆しも見られる。中古住宅の販売が鈍化し、高額物件への需要が乏しくなっている。
25日発表された別のデータによると、中古市場で売買される公営住宅の価格指数は前四半期比で約1.6%上昇。先に示されていた1.5%上昇から上向き改定となった。上昇は20四半期連続と、約30年ぶりの長期値上がりトレンド。

原題:Singapore Home Prices Rise More Than Estimated Before Polls (1)(抜粋)
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