(ブルームバーグ):JPモルガン・チェースによると、米景気と密接に連動する米株指数が織り込むリセッション(景気後退)確率が、80%近くに上昇した。資金調達リスクが高まる恐れはあるものの、クレジット投資家は楽観的姿勢を維持している。
小型株で構成するラッセル2000指数も最近の株価急落で大幅な下げに見舞われた。JPモルガンの市場ベース・リセッション指標ダッシュボードによれば、79%のリセッション確率を現時点で織り込む。
他の資産クラスでも警戒信号が出ており、S&P500種株価指数は62%、(銅やアルミニウムを含む)ベースメタルは68%、米5年国債は54%のリセッション確率を示す。これに対し、投資適格債市場が織り込む確率は、昨年11月時点のゼロから上昇したとはいえ、25%に過ぎない。
トランプ米大統領によって激化する貿易戦争の影響で資産価格は乱高下し、運用担当者や経営幹部らは苦しい対応を迫られ、景気信頼感は悪化しつつある。
JPモルガンのストラテジスト、ニコラオス・パニジルツォグルー氏は「ラッセル2000は景気循環を反映する傾向が強い指数であり、米経済の景気循環状況に関し、より多くの情報を含むはずだ。平均的リセッションは約80%という高い確率で、マイルドリセッション(緩やかな景気後退)は、ほぼ100%織り込まれた」と分析した。

原題:JPMorgan Model Shows Recession Fear in Markets Spiking Up to 79%(抜粋)
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