ドルのヘッジコストが上昇し、トランプ氏が昨年11月の米大統領選を制して以後最も高い水準となっている。トレーダーが今後、ボラティリティー(変動性)がさらに高まると見込んでいることを示している。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数に連動した1週間物オプションのコストは3営業日連続で上昇。過去9営業日のうち8営業日で上がっている。

 

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は7日に0.6%上昇。同日、トランプ大統領は中国に対し50%の追加関税を警告し、日本との関税を巡る交渉に言及。同指数は先週のトランプ氏の関税発表後に2022年以来の大幅安を記録したが、そこから急反発した。

ドルは今年1ー3月期に3%近く下落。トランプ氏の政策の経済への影響を巡る楽観的な見方が後退したほか、トランプ政権内でのメッセージの食い違いや関税発動に関する二転三転も、ドルへの信頼を損ない成長見通しの重しとなった。

市場の不透明感を示すデータもある。米商品先物取引委員会(CFTC)によれば、投機的な投資家はここ数週間でドルへの強気ポジションを大幅に圧縮。3月には弱気姿勢に転じる場面もあった。4ー6月期のスタート時点では弱気が優勢となっている。

原題:Cost of Dollar Hedges Soars to Highest Since Trump Election (1)(抜粋)

--取材協力:Carter Johnson.

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