ソフトバンクグループが6000億円の社債を個人投資家向けに発行する。同社のリテール債としては過去最大。7日に提出した訂正発行登録書で明らかになった。

ソフトバンクGが準備しているのは5年債で、利率は3%-3.6%を仮条件として18日に決定する。ソフトバンクG広報担当者によれば、使途はリテール債と外債の償還、傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングス株取得の際の未払い金に充てる。

ソフトバンクGは1月、人工知能(AI)インフラ整備に今後4年で5000億ドル(約73兆円)を投じる「スターゲート・プロジェクト」を発表。4月には対話型AIのChatGPT(チャットGPT)を開発した米オープンAIへの最大400億ドルの追加出資も明らかになった。

巨額投資が財務に及ぼす影響が懸念され、同社の信用力に低下圧力がかかっている。CMAのデータによると、信用リスクを表すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)5年物は4日、約329ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と2023年5月以来の高水準となった。7日の東京株式市場で同社の株価は前営業日比12%下落し、23年12月以来の安値で取引を終えた。

ソフトバンクGの広報担当者によれば、6000億円の発行規模は個人向けでは過去最大。

同社債の引受証券は野村証券、大和証券、SBI証券、みずほ証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、SMBC日興証券、岡三証券、東海東京証券、岩井コスモ証券、水戸証券、西日本シティTT証券。

(第4段落目以降にCDSや株価の動向などを追記しました)

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