(ブルームバーグ):自民党の小野寺五典政務調査会長は1日、米国のトランプ大統領による自動車関税について、「日本の大きな経済の危機」との認識を示した。自動車部品にも関税が付加されれば「日本全国の地域において影響が出る大きな問題になる」と述べた。
小野寺政調会長は、自動車関税に加えて相互関税が上乗せされれば、「各企業が赤字になるだけではなく、生産現場が海外に出て行ってしまうことになる」と警戒感を示した。時期は未定としながらも、政府に提言を出す方向で議論を進める。
自民党は同日午前、「日米関係の深化に関する総合戦略本部」を開催。会合では、トランプ米政権による関税を巡る動きや、日本の米国への働きかけについて政府側から説明があった。
トランプ政権は米国産自動車以外「全て」を対象に25%の関税賦課を2日に発動する。また、同日には国別の相互関税について発表する予定。米国の関税措置に世界が構え、同盟国であるカナダや欧州連合(EU)が報復措置で対抗する姿勢を示す中、日本の対応も注目されている。
同本部の事務局長を務める松本洋平政調副会長は会合後、記者団に対し、自動車関税の発動を確認した上で、影響を受ける自動車メーカーなどにヒアリングを実施し、必要な対応を検討すると語った。会合では、関税措置が中長期的に米国の利益にならないのではないか、ということを日本として伝えていくべきだという意見が出たという。
武藤容治経済産業相は同日の会見で、米自動車関税について、米国側と「協議を継続していくことが必要であり、意思疎通を図っていく」と発言。相互関税に関しては、内容をよく分析しながら「国内の影響を精査し、関係省庁と連携しつつ必要な対策をしていく」と語った。いずれも米国に対して措置の対象から日本の除外を強く求めていく考えを強調した。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、米国の関税が発動されれば日本経済に数兆円単位の「相当大きな影響がある」と指摘。価格高騰を避けるために、買い取り価格が抑えられて賃上げ原資が減少するなど、「下請けや中小企業の賃上げをより難しくする効果がある」とも述べ、政府にしっかりとした対応を求めた。
(会合の詳細と政府、野党からの発言を追加して更新しました)
--取材協力:照喜納明美、野原良明.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2025 Bloomberg L.P.