(ブルームバーグ):SBI証券は31日、フィッシング詐欺やマルウェア(不正なプログラム)によって顧客のIDが乗っ取られた不正取引があったことを確認したと明らかにした。広報担当者がブルームバーグの取材に対して回答した。
具体的な取引や件数についてのコメントは差し控えた。現在、顧客から事情を確認しており、損失があった場合は金融商品取引法にのっとって対応する方針。1月ごろからフィッシング詐欺が横行し始め、顧客には注意喚起していたという。
オンライン証券の不正取引を巡っては、楽天証券が25日、フィッシング詐欺を通じた一連の不正取引に関連している可能性があるとして、中国株や香港株計500以上の銘柄を対象に買い注文の受け付けを一時停止したと発表していた。27日ごろから東京株式市場でも、低位株が不自然に乱高下する事例が目立ち、同証で起きた不正取引との関連性を疑う声も上がっていた。
日本証券業協会は27日に会員各社にセキュリティー対策の実施を求める緊急の注意喚起を行った。広報担当者によると、フィッシングなどで顧客情報が搾取されて不正なアクセスや不正取引が発生していることを踏まえ、各社が自社にとって必要なセキュリティー対策や不正な取引の監視を行うほか、顧客に対しても対策を促す注意喚起を行うよう求めたという。
楽天証の広報担当者は31日、不正取引の原因について、フィッシング詐欺に加え、マルウェアによる可能性が高いと述べた。全容把握に努める方針。不正取引の具体的な件数については言及を控えた。不正取引については、すでに金融庁に報告済みという。
楽天証では不正取引に伴う顧客の損失については、同証側による過失がない場合、原則として補填(ほてん)しないが、金商法にのっとって個別に対応する。同証からの顧客IDなどの情報漏えいはないとしている。
--取材協力:林純子.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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