米国では昨年、自動車の差し押さえ件数が急増し、世界的な金融危機さなかの2009年以降で最多となった。高まる消費者のストレスが経済に波及しつつある兆しだ。

米調査会社コックス・オートモーティブのデータによると、24年の差し押さえ件数は約173万件と、前年比で16%増、22年からは43%増えた。

金利の高止まりと自動車価格の上昇で、消費者は毎月の支払いがますます困難になっていることがあらためて示された。

 

自動車の差し押さえ件数は22、23両年にも急増。新型コロナウイルスの流行期には、借り手に寛容な救済措置が講じられたため、差し押さえ件数は急減していたが、そうした措置が段階的に廃止されたことが影響した。インフレの上昇も響いた。

フィッチ・レーティングスによれば、サブプライム(信用力の低い個人)の借り手のうち、自動車ローンの返済が60日以上遅れている割合は1月に6.56%に達し、1994年の統計開始以降で最高となった。2月の延滞率は6.43%とやや改善したものの、依然として記録的な高水準にとどまっている。

原題:Car Repossessions Surged Last Year to Highest Level Since 2009(抜粋)

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