(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀総裁はトランプ米大統領の政策について、米国にとって「悲劇」だと指摘した。トランプ氏が招いた貿易戦争に欧州が巻き込まれる中、同氏に対する批判を強めた。
ビルロワドガロー総裁は13日のパネルディスカッションで、トランプ政権は経済をボードゲーム「モノポリー」の世界版と捉えてていると述べた。モノポリーはプレーヤーが不動産を建設してライバルから高い賃料を徴収し、対戦相手を破産に追い込むゲーム。
同総裁と共に討論会に参加した別のECB政策委メンバー、ナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は、トランプ政権の政策を「経済版の恐怖の館(やかた)」からのものだと表現した。
13日にトランプ氏は、フランスをはじめとする欧州連合(EU)加盟国から輸入されるワインやシャンパンなどのアルコール飲料に200%の関税を課す方針を示した。欧州と米国の間の貿易戦争がさらにエスカレートした。
ビルロワドガロー総裁は「われわれは米選挙について、経済に関する警鐘だと昨年指摘したが、正直なところ、その衝撃の激しさは予想をはるかに超えている」とし、「今起きていることは、まず何よりも米経済にとって悲劇だ」と語った。
原題:Bank of France Chief Says Trump Economic Policy Is a ‘Tragedy’(抜粋)
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