中国が米国産大豆を2年ぶりの規模で購入した。一時的な購入停滞から脱却する動きで、通商休戦の合意を実行に移す動きとみられる。

米農務省は18日、2025-26年度に向けて79万2000トンの大豆を中国に売却したと発表した。これにより、中国が10月上旬以降に購入した米国産大豆は計100万トン強に達した。

トランプ米大統領は同日、中国による購入の「加速」を望んでいると表明し、中国政府に直接要請するようベッセント財務長官に指示したと明らかにした。一方で、「中国との関係は非常に良好だ。米国産農産物の購入もかなり順調に進んでいる」とホワイトハウスで記者団に語った。

今回の購入を受け、市場では米中の大豆取引を巡り楽観的な見方が広がっている。トランプ大統領と中国の習近平国家主席が先月合意するまで、関税交渉で交渉材料を探す中国は米国産大豆の購入を控えていた。こうした状況は、インフレや農業生産にかかるコストの上昇に苦しむ米国の農家に追い打ちをかけていた。

アメリカ大豆輸出協会(USSEC)の東アジア担当エグゼクティブディレクター、カルロス・サリナス氏は「合意の実行が進んでいることを強く裏付けるものだ」と述べ、「約束の履行に向けこうした動きが今後も継続すると考えている」と語った。

原題:China Makes Biggest Soybean Buy in Two Years; Trump Urges More(抜粋)

--取材協力:Pyotr Kozlov、Dominic Carey、Skylar Woodhouse.

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