(ブルームバーグ):ニュージーランド(NZ)のラクソン首相は13日、外資呼び込みを目指す投資家会合の開幕に当たり、世界情勢が不安定化する中でセーフヘイブン(安全な避難先)として自国をアピールした。
ラクソン氏はオークランドで2日間にわたり開催される「NZインフラ投資サミット」の冒頭で、「世界が不安定化し、一段と困難になる中で、NZは社会と政治の安定という面でこれまで模範的存在だったし、今後もそうあり続けるだろう」と述べ、「こうした評価は定着しているが、困難な時代に入って一段と明確になった」と指摘した。
ラクソン氏率いる中道右派政権は総選挙を2026年に控え、経済成長の起爆剤として、外国からのより多くの直接投資を望んでいる。
輸送やエネルギーインフラ、住宅、鉱業などの分野の大型プロジェクト認可を迅速化し、行政手続きの見直しを進めており、同氏によれば、経済に必要な投資家や働き手を呼び込むために移民政策の調整も行っている。
ラクソン氏はトランプ米大統領の関税政策には触れなかったものの、自由貿易はニュージーランド経済に不可欠だと説明した。
ラクソン氏はまた、「現在、世界で生じている緊張や不安定さ、紛争を考えると、NZは特別な存在であり、世界を襲う嵐から逃れようとする人にとって非常に魅力的な地だと思う」と話し、NZは相対的に政治が安定していると訴えた。
スタンフォード移民相は同サミットで、政府は高度なスキル持つ人材や富裕層がNZで生活や就労、投資をしやすくなるようにしたいと表明。現在、起業家ビザ(査証)の全面的な見直しに取り組んでいるという。NZは国外の富裕層を呼び込むため、4月1日に「ゴールデンビザ」のルールを変更する。
原題:New Zealand Pitches Itself as Safe Haven in ‘Global Storm’ (1)(抜粋)
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