(ブルームバーグ):暗号資産(仮想通貨)交換業者クラーケンが新規株式公開(IPO)の準備を進めている。第2次トランプ政権発足後の米国では、規制環境が仮想通貨業界に有利な方向に動いている。
クラーケン(正式名ペイワード)は来年1-3月(第1四半期)にも株式を公開することを目指している。決定の未公表を理由に事情を知る複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。そのうちの1人によれば、計画はそれまでになお変更される可能性もある。
クラーケンはブルームバーグ・ニュースの問い合わせに対し、「顧客やパートナー、株主にとって理にかなっているため、当社は株式上場を目指す方針だ」と回答した。
クラーケンは数年前からIPOを計画していたが、バイデン前政権下で同社や他の暗号資産関連企業に対する規制措置の執行が相次いだこともあり、計画は頓挫していた。
同社は米証券取引委員会(SEC)との訴訟1件で和解したほか、別の1件についてはSECが訴えを取り下げることで合意したと今月発表した。
昨年の暗号資産価格の上昇に伴い、クラーケンの事業も成長。同社の1月の発表によれば、2024年の収入は15億ドル(約2200億円)と前年から2倍余りとなったほか、調整後利益は3億8000万ドルだった。
コインマーケットキャップ・ドットコムによれば、世界の暗号資産交換業者の中でクラーケンは取引高ベースで10位。
原題:Crypto Exchange Kraken Said to Prepare for IPO in 2026(抜粋)
--取材協力:Emily Nicolle.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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