日本最大の労働組合の全国組織である連合の芳野友子会長は9日、2025年春闘について、物価高に負けない高水準の賃上げを求めていく考えを強調した。その上で、昨年生じた賃上げの企業規模間の格差是正に取り組む必要性を訴えた。都内で開催された自民党大会であいさつした。

芳野会長は、物価高の影響で歴史的な賃上げを実現しても実質賃金は回復途上で、「生活水準の向上が実感できないという声が多く聞かれる」と指摘。今春闘では「物価高に負けない賃上げ、自らの労働の価値に見合った賃上げを積極的に求めていくことが私たちに課せられた使命だ」と語った。

昨年は企業規模で賃上げ率に差が生じことにも触れ、「全ての労働者の賃上げを実現するために、労働者の7割を占める中小・小規模事業者での取り組みが鍵となる」と述べた。連合の会長が自民党大会に出席するのは20年ぶり。

連合は、賃金上昇を通じて持続的に生活が向上する「新たなステージの定着」を目指している。6日には今春闘の賃上げ要求が32年ぶりに6%を超えたと発表。賃金上昇のモメンタム(勢い)が持続していることを示唆した。物価高の影響で実質賃金は3年連続マイナスと所得改善を実感しにくい状況が続く中、社会全体で賃金の底上げを実現できるかが焦点となっている。

連合は、今年の賃上げ目標を昨年と同水準の「5%以上」、中小の労組は企業規模による格差是正分を加えて「6%以上」に設定している。個人消費が力強さを欠くなか、消費マインドを好転させるためにも春闘への期待は大きい。第1回回答集計の結果は14日に公表する。

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