ニューヨーク市で安い生活費を期待する人は誰もいないが、家賃が跳ね上がり、卵の価格が1ダース10ドル(約1500円)を超える中で、市民はさらなるコスト増の可能性に脅かされている。電気代の急上昇だ。

トランプ米大統領の関税は今、カナダからのエネルギー資源を標的としている。同氏の関税措置に対抗し、オンタリオ州は4日、ニューヨーク州を含む3州に送電する電力に25%の輸出税を課す方針を示した。

電気コストの上乗せとなれば、消費者に転嫁されそうだ。そうなれば、電力会社コンソリデーテッド・エジソン(コンエド)が来年予定している値上げで、市民の負担は一段と増すことになる。

コンエドは2026年1月1日から電気料金を11.4%値上げする認可を州に求めている。天然ガスの料金は、規制当局が認めた場合さらに上昇する。

同社によれば、多くの新しい建物で照明や家電製品のみならず暖房にも電気が使われており、地元の送電網を拡大・強化するため資金を必要としている。

こうした値上げに関税の影響の懸念が加わると、多くのニューヨーカーにとってすでにお手上げ状態の電気料金危機がいっそう深刻化する。平均すると、ニューヨーク市民はすでにほとんどの米国民よりも高い電気料金を支払っている。

 

非営利団体ニューヨーク・パブリック・ユーティリティー・ロー・プロジェクトのエグゼクティブディレクター、ローリー・ウィーロック氏は、トランプ政権の関税に関する4日の発表から数時間以内にパニックに陥った消費者から問い合わせを受けた。

関税発動について「多くの不安を引き起こした。われわれは皆、次の電気代請求で何が起きるか見守っている」と同氏は語った。

ブルームバーグがニューヨーク州の送電網運営企業のデータを基に推計したところによると、同州は23年にカナダから約6600ギガワット時の電力を輸入した。同年の州全体での電力消費量の4.4%に相当する。

原題:New Yorkers Stressed by Prices Now Face Higher Power Bills (3)(抜粋)

--取材協力:Melissa Shin.

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