国連で核兵器禁止条約の第3回締約国会議が開幕し、去年ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の被爆者が核兵器廃絶を訴えました。

記者
「いま被団協が核兵器の廃絶を訴えています。会場は静まり返って演説を聞いています」

ニューヨークの国連本部で3日、2021年に発効した核兵器禁止条約の第3回締約国会議が開幕しました。

初日のハイレベル会合では、母親の胎内で被爆した日本被団協の濱住治郎さんが自らの経験とともに核廃絶の重要性を語りました。

日本被団協 濱住治郎さん(79)
「被爆者は核兵器がゼロにならなければ安心できないのです。原爆は本人の未来を奪い、家族も苦しめる悪魔の兵器です」

核兵器禁止条約はこれまでに94の国と地域が署名し、73の国と地域が批准していますが、アメリカやロシアなど核保有国は条約に加わっておらず、今回の会議にも参加していません。

また、日本も3年連続で参加を見送ったほか、去年まで参加していたドイツも不参加を決めるなど、会議の実効性を疑問視する声もあがっています。