衆議院・予算委員会では25日、中央公聴会が開かれ、公述人として出席した日本原水爆被害者団体協議会の田中熙巳代表委員は、日本政府が核兵器禁止条約の締約国会議へのオブザーバー参加を見送ったことについて「情けなくなり、残念だ」と訴えました。

立憲民主党 早稲田夕季 衆院議員
「政府のオブザーバー参加見送りということについての田中さんの受けとめご意見、お答えいただければと思います」

日本原水爆被害者団体協議会 田中熙巳 代表委員
「一番強く主張できるのは日本政府だと思っておりますので、その役割を十分果たしてほしいというのは私達の願い。それが全然通らないというのは本当に怒りたくなる、情けなくなり残念だ」

ノーベル平和賞を受賞した被団協の田中代表委員はこのように訴えた上で、“本来はできるだけ早く(核兵器禁止条約を)批准し、参加国の一員として発言をしていくべきだ”との考えを示しました。

また、意見陳述では「核抑止論は核兵器を使うことを前提にしている」と指摘。委員会終了後、田中さんは記者団に対し、“国会議員に直接、被爆者が話すことはほとんどなかった。今回の意見を踏まえて政策を考えてもらいたい”との考えを示しました。