(ブルームバーグ):JPモルガン・チェースは、シンガポール株式の投資判断を「オーバーウエート」に引き上げた。同国政府による株式市場支援策や高い配当利回り、国外の景気減速の影響を緩和する財政的余地を理由に挙げた。
同社のコイ・ビュ氏らストラテジストは19日付のリポートで「家計および企業への支援策が経済活動を堅調に保ち、技術革新への投資と株式市場の活性化が新たな成長機会を生み出すと考える」と記した。
シンガポール政府は18日、来年度予算案を発表。年内の総選挙を控え、ウォン首相が補助金や税金の還付、インフラ投資を発表したにもかかわらず、2年連続の財政黒字を見込む。

同ストラテジストらは、「新たな抑制策」が発表されなかったことで予算案は不動産開発業者にプラスになる見込みだと指摘。小売業界では政府の商品券支給によりスーパーマーケットの売り上げ増加が見込めるだろうと述べた。
シンガポールの主要株価指数であるストレーツ・タイムズ(ST)指数は、過去数週間で最高値を更新。銀行株の大幅な上昇と、株式市場の活性化に向けた政府の取り組みに対する楽観的な見方が主に寄与した。
原題:JPMorgan Upgrades Singapore Stocks to Overweight After Budget(抜粋)
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