米メタ・プラットフォームズのメッセージアプリ「ワッツアップ」は、重要なユーザー数の節目に達したことで、欧州連合(EU)のデジタルサービス法(DSA)の下で一段と厳しいルールが適用される可能性が高まっている。

報道機関や著名人などによる情報送信機能であるワッツアップのオープンチャンネルは、DSAの定義ではソーシャルネットワークに相当する。メタは14日の届け出で、同サービスの2024年7-12月(下期)の月間平均ユーザー数が約4680万人だったと明らかにした。

ワッツアップが公表したユーザー数は、DSAの下で「超大型オンラインプラットフォーム(VLOP)」の指定を受ける基準値を上回ると、欧州委員会のレニエ報道官は18日に電子メールで指摘した。

EUの執行機関である欧州委は、主に米国のハイテク企業の影響力を抑えるため、ソーシャルメディアに対する監督を強化している。こうした取り組みはトランプ米政権の批判を招いており、バンス副大統領は先週のミュンヘン安全保障会議で、オンライン上の言論規制を図っているとしてEU当局者を非難した。

DSAのコンテンツ規制ルールは、EU域内の月間アクティブユーザー数が4500万人超と定義される超大型オンラインプラットフォームに対し、一段と厳しい要件を課す内容となっている。

欧州委はなお、ワッツアップをより規制の厳しいカテゴリーに含めるべきだとの判断を下す必要がある。超大型オンラインプラットフォームはDSAの下で、違法・有害コンテンツの拡散に関するリスク評価を実施し、対策を講じなければならない。DSAに基づく制裁金は、企業の年間世界売上高の最大6%に達する可能性がある。

メタの広報担当者はコメント要請に応じていない。

原題:WhatsApp Faces Tougher EU Rules as Users Top 45 Million (1)(抜粋)

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