村田製作所の中島規巨社長は、米アップルがスマートフォン「iPhone」の生産を進めるインドでも顧客や台湾の電子機器製造受託サービス(EMS)の需要次第では、生産能力をさらに増強する可能性を示唆した。

同社は17日、インドに初の生産拠点を設け、2026年度に本格稼働を目指すと発表していた。積層セラミックコンデンサー(MLCC)の包装と出荷の最終工程から始める。中島氏は18日のインタビューで今後の見通しについて「インドでも需要が発生してきているので、それに対応できるような生産キャパシティーを持っておく必要がある」と述べた。

村田製作所の中島社長

村田製は世界シェアトップのMLCCや高周波部品などを扱っており、ブルームバーグのデータによると米アップルや台湾の鴻海精密工業に供給する。インドでは、鴻海傘下のフォックスコン・テクノロジー・グループや和碩聯合科技(ペガトロン)などがiPhoneの組み立てを担っている。

村田製は、電子部品の現地生産ニーズが高まる可能性もあるとみて、新たな商機に備える。中島氏は次の工場を検討する場合は「最終工程だけではなかなか採算性が合わないので、ある程度の一貫工程を持っていく必要がある」とも話した。

1月に就任した米トランプ大統領の関税引き上げ政策について、中島氏は米中デカップリングを見据えてサプライチェーンの複線化を進めてきたのが功を奏し、「直接的な影響はほぼない」と説明。

ただ村田製の電子部品が使われているゲーム機やスマホの多くは中国で生産されており、それに関税が課された場合は「電子機器自体の需要が減ってしまう影響が大きい」と懸念を示した。一方、米国生産の可能性については「議論はしているが、今のところ計画はない」と述べた。

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