(ブルームバーグ):19日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=152円ちょうど付近で推移。日本銀行の高田創審議委員の講演を受けて一時買われた後、想定の範囲との見方から152円台前半に下げる場面もあった。
ふくおかフィナンシャルグループの佐々木融チーフ・ストラテジストは、高田委員は「一段のギアシフトを進める局面」と述べるなどタカ派的だったとした上で、これまで日銀の利上げを織り込んで「債券ショート、円ロングが進んできたので、いったん利益を確定する取引が出たのではないか」と述べた。
高田委員は講演で金融政策の先行きに関し、日銀の「見通しが実現していけば一段のギアシフトを進める局面だ」と言及。物価上振れリスクや金融の過熱リスクが顕在化しないよう「1月に実施した追加利上げ以降も、ギアシフトを段階的に行っていくという視点も重要だ」と述べた。
三菱UFJ信託銀行資金為替部の酒井基成課長は「講演はタカ派だったが想定の範囲内で、事前に警戒された分、ドルの下押しも限定的だ」と指摘した。

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