トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループは昨年に売上高が減少し、4億100万ドル(約608億円)の赤字を計上したにもかかわらず、1億700万ドル強相当の株式報酬を従業員に支給した。

トランプ米大統領のソーシャルメディア、トゥルース・ソーシャルの運営などを手掛ける同社が14日の市場取引終了後に提出した年次報告書によると、昨年末時点のフルタイム従業員は29人だった。売上高は前年から12%強減少し、360万ドルとなった。年間の赤字額は6倍超増加し、累積赤字は29億ドルに達した。

トランプ・メディアは昨年3月に特別買収目的会社(SPAC)デジタル・ワールド・アクイジション(DWAC)とトランプ氏のソーシャルメディア会社との合併によって誕生。筆頭株主はトランプ氏で、その持ち株は長男のドナルド・トランプ・ジュニア氏が管理する信託に預けられている。

赤字にもかかわらず、トランプ・メディアの株価は、財務実績と無関係に変動するいわゆる「ミーム株」のような動きを見せている。トランプ氏が大統領返り咲きを果たした昨年、同社の株価はほぼ2倍に上昇した。

同社は営業活動に手元資金6100万ドルを充てており、純損失の大部分はデリバティブ(金融派生商品)負債の評価額変動による。

トランプ氏の持ち分の14日時点の時価総額は35億ドル相当だった。

原題:Trump Media Losses Surge as It Hands Staff $107 Million in Stock(抜粋)

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