米グーグルの親会社アルファベットが4日発表した2024年10-12月(第4四半期)決算では、クラウド事業の成長鈍化が響き、売上高はアナリスト予想を下回った。株価は時間外取引で一時8%強下落した。

発表資料によると、売上高はパートナーへの支払いを除いたベースで816億ドル(約12兆6000億円)。ブルームバーグが集計したアナリスト予想平均は828億ドルだった。

25年の設備投資は750億ドルを見込んでおり、アナリスト予想の579億ドルを大きく上回った。設備投資はデータセンターと人工知能(AI)向けインフラ構築に関連するもので、この発表を受けてブロードコムの株価は6%余り上昇した。

スタートアップ企業が業務に必要とするコンピューティング能力の増加を背景に、グーグルのクラウド部門は人工知能(AI)ブームの恩恵を受けていたが、昨年10ー12月期の売上高は約120億ドルと、市場予想を下回った。グーグル・クラウドは、規模ではアマゾン・ドット・コムやマイクロソフトにまだ及ばない。

アルファベット株は時間外取引で一時189.40ドルに下落。通常取引終値は206.38ドルだった。

10-12月期の純利益は1株当たり2.15ドルで、市場予想の2.13ドルにほぼ一致した。

検索広告の収入は540億ドルで、アナリスト予想をわずかに上回った。グーグルは長年、市場で圧倒的優位を維持してきたが、最近ではAI分野での競合と反トラスト法(独占禁止法)の問題の両面で新たな脅威にさらされている。

ユーチューブ部門の売上高は105億ドルで、アナリスト予想の102億ドルを上回った。フィリップ・シンドラー最高事業責任者(CBO)は決算発表に関する投資家向け電話会見で、ポッドキャストにユーチューブが早期に投資したことが奏功したと述べ、米国の選挙で人気を博し与野党による広告支出増加につながったと付け加えた。

自動運転車事業ウェイモや生命科学事業ベリリーなど、さまざまなビジネスを集めたアザー・ベッツ部門の売上高は4億ドルとなり、市場予想の5億9200万ドルを下回った。

原題:Alphabet Slides After Cloud Sales Fall Short of Expectations (1)(抜粋)

(部門別業績を追加します)

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