あおぞら銀行は3日、2024年10-12月期(第3四半期)の連結純損益が43億円の黒字だったと発表した。前年同期は268億円の赤字。ブルームバーグがまとめたアナリスト3人の予想平均44億円をわずかに下回った。

あおぞら銀の看板

24年4-12月期累計の連結純利益は162億円の黒字で、据え置いた今期(25年3月期)計画の180億円に対する進捗(しんちょく)率は90%となった。

決算説明資料によると、円金利上昇を踏まえた資金管理(ALM)運営により資金利益が伸長。コーポレートローンやLBOファイナンス、再生可能エネルギーファイナンスなどを中心に投資銀行ビジネスが堅調に推移した。

財務上の課題となっている米オフィス向けノンリコースローンの状況も、破綻懸念先が処理開始時点の23年12月の21から13まで減少し、残高も約40%減った。同行のCFO(最高財務責任者)副担当の高橋英之氏は、同ローンの今後について「引き当ても想定の範囲内で残高も減っており、大きな懸念はない」との認識を示した。

これまで未定だった第3四半期と第4四半期(1-3月)末の配当額を1株当たりそれぞれ19円にするとも発表し、年間では前期と同じ76円を維持する方針だ。

あおぞら銀は、米オフィス向け不動産融資の追加引き当てなどで前期(24年3月期)に499億円の純損失と15年ぶりの赤字に転落した。こうした状況を受け、大和証券グループ本社が増資の引き受けや投資会社からの株式取得を通じて約24%を保有する筆頭株主となり、資本・業務の両面から支援している。

大和証Gとの連携について高橋氏は、同社から紹介を受けた融資や不動産ファイナンスなどが伸長していると説明した。

(米不動産向け融資や大和証Gとの提携について追加して更新します)

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