台湾の個人投資家は昨年、米国の株式と上場投資信託(ETF)、債券を記録的なペースで買い入れた。アジアでは高めのリターンを求めて、国外金融資産への関心が高まっており、台湾の投資家も従来の保険商品以外に目を向けている。

個人投資家によるこれら3つの資産の年間買越額は1055億台湾ドル(約5000億円)と、過去最高を更新した。台湾証券商業同業公会のデータを基にブルームバーグが算出した。台湾からの米国の株式・ETF・債券への投資も2024年に過去最高水準となった。

オールスプリング・グローバル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ゲーリー・タン氏は、「24年の台湾市場の好調な展開を受けて、特に25年に米国でトランプ政権が発足し地政学上の不確実性が高まる中で、エクスポージャーの分散化を目指す」個人投資家が、こうした傾向をけん引している公算が大きいと指摘した。

日本では、個人投資家による積極的な海外株式投資が円相場を圧迫する要因となっており、トランプ大統領の関税計画や日米金利格差による円の下振れリスクに拍車をかけている。

原題:Taiwan Retail Investors Buy Record Amounts of US Assets in 2024(抜粋)

--取材協力:Argin Chang.

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