(ブルームバーグ):ドイツのショルツ首相が属する与党・社会民主党(SPD)指導部のディルク・ビーゼ氏は、トランプ次期米政権で「政府効率化省」の運営を任される実業家イーロン・マスク氏について、実業界への影響力を抑えるため、新たな反トラスト法(独占禁止法)の制定を求めた。ドイツ政治への干渉も非難した。
ドイツ連邦議会(下院)議員であるビーゼ氏は22日、ブルームバーグ・ニュースに対し、「イーロン・マスク氏の新たな挑発は、いら立たしいという範囲を超えている」と発言。独占的ビジネス慣行を禁止した1890年米国法に言及し、「現代版シャーマン反トラスト法を推進すべき時だ」と訴えた。
新たな反トラスト法は詰まるところ、独占傾向を強めるマスク氏の複合企業体解体につながるだろうとビーゼ氏は語った。
世界一の富豪との舌戦が激化する可能性は高いが、マスク氏の企業が本社を置く米国の規制・監督当局が、ビーゼ氏の提案に同意する保証はない。
米電気自動車(EV)メーカー、テスラや宇宙開発企業スペースXの最高経営責任者(CEO)を務めるマスク氏は、自身がオーナーであるX(旧ツイッター)を通じて、最近数日で2回にわたりドイツ政治に干渉した。
20日夜にドイツ東部の都市マクデブルクのクリスマスマーケットに車が突入した事件を受け、マスク氏は別のユーザーに返答する形で、ショルツ首相を「無能な愚か者」と非難し、直ちに辞任すべきだと主張した。
この事件に先立ち、別の投稿でも「ドイツのための選択肢(AfD)」への支持を表明し、「ドイツを救えるのはAfDだけだ」と持論を展開していた。事件の容疑者がAfDへの共感を隠さなかったと複数のメディアがその後伝えた。
原題:Germany’s SPD Calls for Antitrust Act to Clip Elon Musk’s Power(抜粋)
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