米デジタルメディア会社バズフィードは、ユーチューブの人気インタビュー番組「ホット・ワンズ」を手掛ける「ファースト・ウィー・フィースト」を8250万ドル(約126億円)で投資家グループに売却した。数カ月にわたる買い手探しに終止符が打たれ、債務返済・削減のための資金を調達することになる。

12日の発表資料によれば、買い手グループにはソロス・ファンド・マネジメントの関連会社や進歩的なポッドキャスト会社のクルキッド・メディア、ユーチューブの人気クリエーターが設立したメディア会社のミシカル・エンターテインメントが含まれる。

ファースト・ウィー・フィーストは、食を中心としたコンテンツを提供するメディアブランド。発表資料によると、同社は経営陣を維持し、創業者のクリス・ショーンバーガー氏が最高経営責任者(CEO)に就任する。「ホット・ワンズ」のクリエイター兼司会者のショーン・エバンス氏は、新設された最高クリエーティブ責任者(CCO)に就任する。

1億2000万ドル余りの債務を抱えるバズフィードは、今回の取引によりその残高を8880万ドル削減できる見込みだ。同社は2021年に買収したコンプレックス・ネットワークスの一部としてファースト・ウィー・フィーストを取得。だが、同社はその後、デジタルコンテンツへの投資を縮小し始め、23年にはニュース部門を閉鎖した。今年に入りコンプレックス・ネットワークスを1億860万ドルでNTWRKに売却したが、この取引にはファースト・ウィー・フィーストは含まれていなかった。

バズフィードは長年にわたり赤字が続いており、時価総額はピーク時の10億ドル強から1億6300万ドルに下落している。同社は数カ月間、ファースト・ウィー・フィーストの買い手を探してきたが、交渉は時折行き詰まっていた様子だ。同部門は利益を上げており、主にホット・ワンズに関連したブランドやライセンス契約を通じて年間約3000万ドルの収益を生み出している。

原題:BuzzFeed Sells ‘Hot Ones’ to Soros Fund Affiliate (1)(抜粋)

--取材協力:Cam Baker.

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