トランプ次期米大統領のソーシャルメディアプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」は金融界や政界、メディアの多くの関係者にとって必須のフォロー対象になっているが、同氏の投稿が増えても、ユーザー数の大きな伸びに必ずしもつながっていない。

調査会社アップトピアのデータによると、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループが運営するトゥルース・ソーシャルは、11月の1日当たりアクティブユーザー数(DAU)が35万5000人と、トランプ氏が大統領への返り咲きを果たしたにもかかわらず、前月比3%増にとどまった。

トランプ氏は選挙後4週間で200回余り投稿し、閣僚候補や関税引き上げの方針を発表したほか、反対派の批判を展開した。

それでもメッセージの多くが、イーロン・マスク氏のX(旧ツイッター)など競合プラットフォームですぐに共有されることもあって、トゥルース・ソーシャルのトラフィックは他のソーシャルメディアと比べなお極めて少ない。

ユーザー数の月間の伸びは競合他社を上回っているが、ユーザー総数はXの400分の1に過ぎず、インスタグラムの「スレッズ」にも同程度後れを取る様子がデータから読み取れる。

トランプ・メディアの外部広報担当者はアップトピアのデータについて、「恣意(しい)的に選ばれたものだ」と指摘したが、別のユーザー指標は示さなかった。

トランプ・メディアの株価は11月に月間で11%下落。トランプ氏が大統領選に勝利すれば利益が増えるとの観測から10月は2倍余りに上昇していた。11月の売上高は開示されていない。7-9月(第3四半期)の売上高は100万ドル(約1億5000万円)、純損益は1920万ドルの赤字だった。

届け出によると、1-9月の赤字は3億6300万ドル強と、前年同期の4900万ドルから急増した。この間の売上高はわずか260万ドルと、前年同期の340万ドルを下回った。

原題:Trump’s Truth Social Posts Fail to Deliver Big Traffic Surge(抜粋)

--取材協力:Matt Turner.

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