(ブルームバーグ):来週の円相場は堅調に推移しそうだ。ウクライナとロシアを巡る情勢の不安定化が引き続き警戒される上、日本銀行の12月利上げ観測が円買い材料になる。もっとも、週後半に米国の感謝祭を控えてポジション調整なども予想され、相場に明確な方向感は出ないだろう。
市場関係者の見方
スタンダードチャータード銀行の江沢福紘フィナンシャルマーケッツ本部長
- ウクライナとロシアを巡るヘッドラインには引き続き注意したい。ボラティリティーが高まる中では円売りポジションは構築しづらい
- もっとも、地政学リスクを警戒した円売りの巻き戻しが一巡すれば、トランプ米次期政権の政策に期待したドル高・円安基調に戻りやすい
あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト
- 円をどんどん売り進める環境ではない。ウクライナ情勢への懸念があるほか、日銀の追加利上げを意識して円金利が動き出していることが円を支えそうだ
- 1ドル=153円から156円の広いレンジを想定。米金利が上昇すればドル高・円安になる可能性がある
来週の主な予定
- 25日:米2年国債入札
- 26日:10月の米新築住宅販売件数、11月の米消費者信頼感指数、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(11月6、7日開催分)、米2年変動利付国債入札、米5年国債入札
- 27日:40年国債入札、7-9月期の米国内総生産(GDP)改定値、10月の米耐久財受注、米新規失業保険申請件数、10月の米個人消費支出(PCE)価格指数、米7年国債入札
- 28日:米感謝祭の祝日(株式・債券市場が休場)
- 29日:10月の失業率、11月の東京都区部消費者物価指数、2年国債入札、米株式・債券市場は短縮取引
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