11月第4週(25-29日)の債券市場では、長期金利の上昇(債券価格の下落)が予想されている。日本銀行による12月の利上げの織り込みが進む可能性が高く、金利に上昇圧力がかかりそうだ。

◎りそなアセットマネジメントの藤原貴志債券運用部長兼チーフファンドマネジャー

  • 12月の利上げの可能性は捨てきれず、債券相場の上値は重くなる
  • ただ、長期金利は1.1%台では買いの手も出てきそうだ
  • 26日の国債市場特別参加者会合と27日の国債投資家懇談会次第で年明け以降、超長期債に発行減額の可能性が出てくるため、超長期債利回りは低下する可能性もある
  • 新発10年国債利回りの予想レンジは1.05-1.15%

◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト

  • 地政学リスクが高まらなければ緩やかな金利上昇が続くだろう。10年国債利回りは1.1%を上回る可能性もある
  • 10月の全国消費者物価指数(生鮮食品除くコアCPI)は31カ月連続で日銀の目標を上回った。経済・物価は日銀の見通しに沿って推移しており、追加利上げを織り込む動きが続くだろう
  • 超長期国債には押し目買いが目立っており、40年債入札は無難に消化されよう。2年債入札も利回りが0.5%台後半に上昇していることや、 安全資産への需要が見込まれることから消化に問題はないだろう
  • 新発10年国債利回りの予想レンジは1.06-1.14%

国債入札

日銀買い入れ

主な材料

  • 26日:財務省、国債市場特別参加者会合
  • 26日:米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(11月6、7日開催分)
  • 27日:財務省、国債投資家懇談会
  • 27日:7-9月(第3四半期)の米国内総生産(GDP)改定値
  • 28日:米株式・債券市場は感謝祭の祝日のため休場
  • 29日:11月の東京都区部CPI

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.