(ブルームバーグ):米国で多くの地域が見舞われている「フラッシュ干ばつ」は、牛肉価格を押し上げるとともに、大平原地帯の冬小麦収穫に響く恐れがある。
全米干ばつ緩和センター(NDMC)のマーク・スボボダ所長は記者団とのオンライン会見で、10月末までにさまざまな干ばつで被害を受けた土地面積が拡大し、現時点で米本土の45%強に達したと述べた。先月初め時点では約31%だった。
「急速に深刻化する干ばつというフラッシュ干ばつの典型的な定義にまさに当てはまる」と同所長は指摘した。
米東部では乾燥した気候で山火事や水不足が発生。一方、米中西部の大平原地帯「グレートプレーンズ」では干ばつとなっており、牛肉値上がりにつながったが、その傾向は2025年にかけて続くとスボボダ所長は説明。飼料となる作物が少なく、家畜が早めに殺処分されることもあった。
同所長によれば、冬小麦は収穫高の最大5割がリスクにさらされている。冬小麦が丈夫に育ち、凍結しないためには土壌に十分な水分が必要だという。
原題:Flash Drought Gripping US Threatens to Raise Food Prices in 2025(抜粋)
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