ソフトバンクグループのビジョン・ファンドなどが出資する英フィンテック企業レボリュートのニコライ・ストロンスキー最高経営責任者(CEO)は、米国の銀行免許取得を検討する考えを示した。外国為替取引のスタートアップ企業からグローバル金融機関への進化を目指す取り組みの一環となる。

同氏は20日、米国市場はクレジットカードが中心で、「プロダクトを立ち上げるには銀行免許が必要だ」とヘルシンキで投資家に語った。

ストロンスキー氏は2015年にレボリュートを共同設立。米国では提携先のリード・バンクを通じ事業を展開しており、ローンなどの銀行サービス提供のためのライセンスを21年に申請していた。

以前のように新市場を急いで開拓する姿勢はなく、当初の「急成長して破壊する」といった国際展開の哲学は間違いだったと言及。「長い間、私はできるだけ規制を受けないようにしたいと考えていたが、それは完全に誤った判断だった」と述べた。今日のような規模のレボリュートよりも小さい企業の方がライセンス取得はより容易だっただろうと付け加えた。

同氏は、新たな市場では電子マネーのライセンスなど許可取得が比較的容易なものに頼る方が早いが、その場合は「プロダクトが銀行に比べはるかに包括性が低くなり、結果として市場との適合性がそれほど高くならない」とも指摘している。

同氏はレボリュートの規模を2倍にしたい考えで、100カ国で1億人の日次アクティブ顧客、年間1000億ドル(約15兆4900億円)の収入が目標だとした。レボリュートは7月、英国の銀行免許を取得している。

原題:Revolut’s Nik Storonsky Hints at US Banking License Application(抜粋)

--取材協力:Yazhou Sun.

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