(ブルームバーグ):米国の大学で学ぶインド人留学生の数が昨年度に大きく増加し、出身国別で2009年以来初めて中国を抜いて首位となった。
米国際教育研究所(IIE)のリポート「オープン・ドアーズ」のデータによると、米大学のインド人留学生の数は2023-24年度に23%増の33万1602人となった。全体では外国人留学生は7%増の110万人余りと、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)直前に記録した過去最多水準を上回った。
中国人留学生は4%減の27万7398人となったが、留学生の出身国別では2番目に多い。
中国とインドを合わせると、米国の学部および大学院レベルの外国人留学生の半数余りを占める。地政学的な緊張が高まる中、中国人留学生の数はこのところ減少しているものの、学部課程で学ぶ留学生の出身国では引き続き首位となっている。
米国では、留学生の数がコロナ禍で大幅に減少したものの、その後急速に増加している。トランプ次期大統領は移民政策の詳細をまだ明らかにしていないが、第2次政権が留学生にどのような影響を及ぼし得るか疑問が多い。トランプ氏は6月、米国の大学を卒業する外国人留学生全てにグリーンカード(永住権)を付与すべきだとの考えを示したが、トランプ陣営はその後、期待の火消しに動いた。
IIEのアラン・グッドマン最高経営責任者(CEO)は発表資料で、「留学生はキャンパスを豊かにし、文化交流を促進するほか、経済に多大な貢献をしている」と指摘した。
米商務省によると、米大学への進学費用を通常全額負担する留学生が同国で高等教育を受ける人口全体に占める割合は6%で、米経済への寄与は23年に500億ドル(約7兆7200億円)余りに上った。
原題:Indian Students Rush to US Colleges, Driving Attendance Record (1)(抜粋)
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