バイデン米大統領が中国の習近平国家主席と16日にペルーのリマで会談する。バイデン政権の高官が明らかにした。両者の直接会談は首脳として3回目で最後となる。

両者はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席するためリマを訪問する。前回の直接会談も1年前のAPEC首脳会議で、サンフランシスコ郊外でバイデン氏が習氏を出迎えた。

退任が近づくバイデン氏は、習氏との会談でもはや以前ほどの影響力を発揮できそうにない。習氏は既に、トランプ次期米大統領の対処に注意を移している公算が大きい。

トランプ氏は中国からの全ての輸入品に極めて高い関税を課し、中国との貿易戦争を激化させると脅している。

この高官は、バイデン氏が習氏との会談でトランプ氏や同氏が計画する政策について言及するつもりか、コメントを避けた。今後の会談について話しているとして、高官は匿名を要請した。

昨年の会談とは異なり、今回の主眼は成果を出すことや、これまでの前進に積み上げを図ることではない。バイデン氏は習氏との最後の直接会談を利用して懸案事項を強調したい考えだ。

その中には、ロシアの防衛産業基盤に対する中国の継続的な支援があるが、支援がやむ可能性は低く、従ってこの問題は次期政権に引き継がれるだろうと高官は指摘した。

また、中国政府系のハッカー集団が米通信ネットワークに攻撃を仕掛けている疑いも浮上している。このためバイデン氏は習氏に対し、重要ネットワークに対する無謀な攻撃は中国発のテクノロジーとのデカップリングをいっそう促すだけだと警告する見通しだと、高官は述べた。

原題:Biden, Xi to Meet at APEC as World Leaders Shift Focus to Trump(抜粋)

(第2段落後半以降に情報を付け足します)

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