イーロン・マスク氏率いるニューラリンクと脳インプラントの分野で競合するプレシジョン・ニューロサイエンスは、新たな1億ドル(約154億円)規模の資金調達ラウンドで9300万ドルを集めた。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。同社の企業価値は約5億ドルと評価された。

ニューラリンクは既に6億8500万ドルを上回る資金を集めており、今回の資金調達はプレシジョンの事業を後押しする。

プレシジョンの広報担当はコメントを控えた。米証券取引委員会(SEC)への届け出で、同社は最大1億5000万ドルの資金調達を行うとしていた。

プレシジョンは、ニューラリンクの共同創業者で神経外科医のベン・ラポポート氏と、最高経営責任者(CEO)を務めるマイケル・マーガー氏によって2021年に設立された。昨年は4100万ドルを調達した。

脳インプラントと関連技術のブレイン・マシン・インターフェース(BMI)に取り組む新興企業は、最近数カ月でかなり勢いを増している。

ニューラリンクは今年に入り臨床試験の一環として、最初の被験者の脳にデバイスの埋め込みを行った。カリフォルニア大学デービス校のチームは、脳の信号を読み取り、かつてない精度での発話を可能にする装置を筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者に移植した。

原題:Neuralink Rival Precision Neuroscience Raises $93 Million(抜粋)

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