クーデターにより軍が実権を握るミャンマーで、大規模な軍事パレードが行われました。ただ、恒例の戦車などの兵器は登場せず、抵抗勢力との戦闘激化で軍の戦力が低下しているとの見方も出ています。

ミャンマー軍の記念日に合わせ27日、首都ネピドーで行われた軍事パレード。例年、朝から実施されていましたが、今年はおよそ60年ぶりに夜の開催となりました。

一部の現地メディアは、民主派武装勢力などとの戦闘の激化で、軍が警戒を強めている可能性を指摘しました。

また、恒例の戦車やミサイルといった兵器も登場しなかったことから、軍の戦力が低下しているとの見方も出ています。

都市部以外での劣勢が目立つようになった軍は、兵力の確保を急ごうと、先月にいきなり徴兵制を導入。

市民の間には動揺が広がっていますが、ミン・アウン・フライン総司令官は「防衛力の向上が期待できるだろう」と述べ、徴兵制の意義を強調しました。

一方、軍政の長期化によって都市部では爆破事件が相次ぐなど、治安の悪化も懸念されていて、この日のパレードの最中にも最大都市ヤンゴンで爆発があり、5人が重軽傷を負っています。