米グーグルの親会社アルファベットは、欧州市場で複数年限の社債を発行する。人工知能(AI)およびクラウドインフラへの記録的な投資を支える。

匿名を要請した関係者によると、新たに発行する社債はユーロ建てで、期間3年から39年までの6本立て。発行総額は少なくとも30億ユーロ(約5320億円)になる見込みだという。

3年債はスワップ金利の中間値に60ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)前後上乗せした水準、最長の30年債は同約190bpの上乗せで、それぞれ買い手を募っている。

アルファベットは今年前半に初めて、ユーロ建てで社債を発行。この時は5本立てで総額67億5000万ユーロを調達し、旺盛な需要を集めた。ユーロ建ての起債はこれに続き2回目で、資金調達をドル以外にも広げ、多様化する狙いがある。

AI投資を加速させるテクノロジー業界では、大型の資金調達が相次ぐ。先週はメタ・プラットフォームズが、今年の米ドル市場で最大となる300億ドル(約4兆6300億円)の社債を発行した。

アルファベットは7-9月(第3四半期)売上高が875億ドルに拡大したが、クラウドとAIサービスの伸びがけん引したと説明していた。

アルファベットの格付けはムーディーズ・レーティングスでAa2、S&Pグローバル・レーティングでAA+。

この起債では、ゴールドマン・サックス、HSBC、JPモルガンが共同グローバル・コーディネーターおよび共同主幹事を務めている。共同主幹事にはBNPパリバ、クレディ・アグリコル、ドイツ銀行も名を連ねる。3日中に発行価格は決定される見通し。

原題:Alphabet to Sell at Least €3 Billion Bonds to Fund AI Expansion(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.