アメリカの首都ワシントンでは早くも桜が満開となりました。過去2番目と、記録的な早さでの満開で、温暖化の影響が指摘されています。

ワシントンの春の風物詩として知られる桜。1912年に日米友好の証として、日本からおよそ3000本の苗木が贈られたのが始まりで、中心部は全米から観光客が集まる名所になっています。

記者
「ワシントンの桜は、例年より2週間ほど早く満開を迎えました」

花見客
「今週末に来るつもりでしたが、満開が早まったので楽しみに来ました」
「美しくて見に来る価値があります」

ワシントンは3月になってから気温の高い日が続き、国立公園局は17日に桜が満開になったと宣言しました。これは記録の残っている1921年以降で2番目に早いということで、アメリカメディアは温暖化の影響だと指摘しています。

気候変動の影響はこれだけではありません。桜並木に隣接する、ポトマック川の水位が温暖化による海面上昇の影響を受けて上昇していて、桜の木が水に浸かる被害が出るようになっています。

公園局は、桜の木を守ろうと老朽化した防潮堤を修復し、かさ上げすることを決めましたが、工事のため、今年、157本の桜の木を伐採すると発表しました。防潮堤の修復は今後、3年間にわたって行われ、桜の木を中心におよそ300本の木が伐採される計画です。

公園局は、新たに桜の木274本を含む455本の木を周辺に植樹するとしています。