東京電力福島第一原発の処理水放出をめぐり、日本と中国の政府関係者が非公式に接触していたことが明らかになりました。

複数の日本政府関係者によりますと、先月、福島第一原発の処理水放出をめぐり、日中両政府の担当者がオンラインで協議を行ったということです。

協議には外務省のほか、環境省や原子力規制庁などの担当者が参加しましたが、専門家による本格的な協議には至らなかった模様で、今後、この接触が水産物輸入停止措置の撤廃につながるかは不透明な情勢です。

日本政府は様々な機会をとらえ、輸入停止措置の撤廃を働きかけており、20日にも日本の金杉憲治大使が中国の黄潤秋生態環境相と会談し、「専門家による科学的な見地からの議論が重要だ」と強調しましたが、中国側は「長期的で有効な国際監視体制の構築」を要求するなど議論は平行線をたどっています。