アメリカの実業家イーロン・マスク氏は、自身が設立したベンチャー企業が実施しているヒトの脳に小型の電子チップを埋め込む臨床試験で、参加者が考えるだけでコンピューターのマウスを動かせるようになったと明らかにしました。

マスク氏らが設立した「ニューラリンク」は、病気や事故で体を自由に動かせない人の脳に小型の電子チップを埋め込み、思考するだけでコンピューターを操作することなどを目指していて、先月には臨床試験の参加者への手術が実施されました。

19日、マスク氏は旧ツイッター「X」の音声会話イベントで、参加者の術後の経過は良好だとした上で「考えるだけでマウスを画面上で動かすことができる」と話しました。今後はマウスをクリックする動作のデータを集めていくとしています。

ニューラリンクをめぐっては去年5月、ヒトへの臨床試験が承認されましたが、動物愛護団体からは「23匹のサルを死に至らしめる実験が行われてきた」などと批判を受けています。