3年前のクーデターでミャンマーの実権を握った軍は、武装抵抗を続ける勢力を抑え込むため徴兵制を導入しました。市民には動揺が広がり、出国を希望する人が急増しています。

記者
「タイの国境側から見えるのが、戦闘が激化しているミャンマーのシャン州です。そして山の上には、ミャンマー軍の基地もみえます」

北東部シャン州などで、少数民族や民主派勢力から激しい攻勢を受けるミャンマー軍は10日、14年前に定められた徴兵制を突如、開始すると発表しました。18歳以上の男女に年齢の上限を設けたうえで、毎月5000人程度を招集する計画だということです。

また、13日には退役した軍人を5年間、予備兵として登録する予備役法も施行しました。戦闘の激化で逃亡する兵士が後を絶たない軍には、兵力の確保を急ぐ狙いがあるとみられます。

こうしたなか、ミャンマーにあるタイ大使館には、徴兵から逃れようと出国を希望しビザを申請する市民が殺到しました。

周辺国への航空券を買い求める人も急増していて、動揺と不安が広がっています。