イベント会社に就職、地方に関心

その憧れは大きくなっても持ち続けました。大学卒業後、東京オリンピックの公式グッズなどを手がける会社に就職し、イベント企画を担当しました。働くうちに、生まれ育った関東圏以外への興味が湧いてきました。
村井さん
「関東はやっぱり東京圏が非常に近いので、なかなか地域に愛着というよりは関東ひとまとめみたいなところもあって」
地方ならではのあたたかみを実感したい。会社を辞め、縁もゆかりもない山口に単身、やってきました。和木町で感じたのは「人と人との距離の近さ」。地域に関心を持ち、みんなで地元を盛り上げているのが印象に残りました。
起業後初イベントは担い手不足に悩む盆踊り大会
そして迎えた盆踊り当日。起業後、初めてのイベントです。

村井さん
「ばたばたしすぎて実感もないところなんですけど、地域の皆さんの思いがつもったイベントなので、少しでもお手伝いできるのが嬉しいなと思います」
和木町は町制施行50周年を迎えました。この節目に、町としても祭りを復活させたいと考えていました。人口減少や高齢化で担い手が減ってきている中、村井さんに運営を委託したことで30年ぶりの開催がかなったのです。

村井さん
「いつもイベントに来てくれる子どもたちなんですよ」
子どもたち
「村井アニキ!優しい!かっこいい!背が高い!イケメン!!」

子どもたちの人気者にもなりました。盆踊りを継承する保存会のメンバーは4か月前から練習を重ねてきました。初めての人も見よう見まねで参加。会場が踊りで1つになります。キッチンカーに屋台。30年ぶりの夏の光景です。

参加した町民
「ずっとやっていたから30年ぶりでも踊りはわかります。すごく懐かしくていいですね。小さい子までまた引き継いで踊ってくれるし、音頭も引き継がれるでしょ、すごく嬉しいです」
別の町民
「孫が盆踊りを見てみたいというので連れてきました。やっぱりこういうのがあった方がいいですよね、なかなか一緒に来ることもないので」