2023年夏の大雨による被害でバスでの代行輸送が続いていたJR山陰線は27日、全線での運転が再開しました。2年3か月ぶりの運転再開で、地元からは歓迎の声が上がりました。
長門市駅(山口県長門市)には、通勤通学で利用する乗客の姿が見られました。
高校生
「復旧までは朝早かったです。電車になって朝起きる時間も遅くなったので楽です」
高齢男性
「いいです。楽しみにしてましたよ」
2年3か月ぶりとなった山陰線の全線運転再開。再開後初めてのウイークデーは、大雨で運転見合わせや遅れが発生しました。2023年の大雨では、JR山陰線と美祢線で鉄橋が被害を受けました。美祢線は鉄道での復旧を断念。山陰線は鉄橋の修復を終え、27日、全区間で運転が再開しました。
阿川駅では被災後初めて観光列車「○○のはなし」が山陰線を走り、地元の人たちが手旗を振って列車を出迎えました。
大阪から
「早く復旧しないかなと思っていたので、子どもたちも大好きな列車なので楽しみに待っていたかいがありました」
山陰線は被災後、長門市と小串駅の間で運休となりました。去年6月には一部区間で運転再開。残っていた人丸と滝部駅の間は、梅雨時期に雨が少なかったことなどから橋の修復工事が順調に進み、2年3か月ぶりの全線開通にこぎ着けました。
地元住民
「私たちはいま車を運転するけど、これから先絶対運転できないでしょ。そうしたらJRに乗らないといけない場合が多いし、せっかく通っているからJRを使おうと」
鉄道愛好家
「東日本大震災のときもそうでしたけど、別の所から物を運べないと、人も運べないと絶対に困るから、絶対残してほしい路線ではあると思います」
全国でローカル線のあり方が検討される中、今回の全面復旧には大きな意味がありそうです。
JR西日本 飯田稔督 広島支社長
「鉄道をしっかり通勤、通学、お出かけで使ってもらえると」
JRでは観光客も含め、持続的な利用の確保を地元と話し合っていきたいとしています。