わずか4カ月半で…周囲も驚く急成長

高校入学後に競歩を始め、わずか2年弱。驚くべきはタイムの伸び幅です。

西山選手

「(競歩始めた頃の目標は?)それはもう、5000メートルを40分以内に歩ききるってことですね。とにかく、ゴールする、です」

その1年後、県高校総体で記録したのは27分46秒。ここまでくると1分1秒を縮めるのが難しいように見えますが、10月の鹿児島国体でたたき出したタイムは自己ベストの23分16秒。わずか4か月半で、4分30秒も縮めたのです。

萩高校陸上部顧問・青木祐子先生

「はい、普通ではないです。画期的な練習方法はないので、粘り強く毎日歩き倒す感じです」

成長の裏に圧倒的な練習量

そう、驚異の成長の裏には圧倒的な練習量が。この日も2キロを3本。みっちり歩き倒します。

西山選手

「タイムは試合よりも上げてるので、しんどいですね」

それもそのはず、この日のスピードは時速13キロ。自転車と並んでも引けを取りません。

萩高校陸上部卒業生・大﨑詩さん

「自転車乗ってる方がハーハー言いますね」

「楽しさ」バネに日本一へ

最も過酷な陸上競技とも呼ばれる競歩。一説によると消費カロリーはジョギングよりも大きいと言われています。きつくないはずはないんですが・・・

西山選手

「(競歩やっててしんどいなって思う瞬間は?)ないです。みんなが支えてくれるので、マネージャーや先生方と一緒に毎日練習が出来るのが楽しくて、つらいとか思ったことがないです」

青木先生

「真面目で、こっちの言うこともよく理解してみんなにも気を配れて。素直で粘り強く、自慢の萩高生です」

この1年間でアスリートとして大きく成長した西山さん。でも純朴さは、1年前と変わらぬまま。

西山選手

「毎日楽しいので、楽しさをバネに日本一になるってとこまで来たので、そこは絶対かなえて卒業したいなと思ってます」

歩けば歩くほど高くなる目標。鍛え上げられたその足で乗り越えていこうとしています。