新型コロナの収束が見通せない中、山形県はきのう(18日)、3年ぶりにインフルエンザの流行シーズンに入ったと発表しました。

同時流行が懸念される中、インフルエンザ流行の背景や、コロナとの症状や対策などに違いはあるのでしょうか。

専門家に聞きました。

山形大学医学部附属病院・森兼啓太教授「2つの病気が同じような規模で流行している状況ではまだない。まだまだコロナのほうが(感染者が)ずっと多いという状況」

感染症の専門家、山形大学医学部附属病院の森兼啓太教授。

まだ新型コロナの勢力が強いとしつつもインフルエンザは流行の入り口に入ったと指摘しています。

これまでのコロナ禍でインフルエンザの流行はありませんでしたが、なぜ3年ぶりの流行シーズンに入ったのでしょうか。

山形大学医学部附属病院・森兼啓太教授「2年続けて(インフルエンザの)流行が全くなかったということで、我々1人1人の中のインフルエンザに対する免疫がだんだん弱くなってきている。我々がインフルエンザにかかりやすくなっている状態」

また、森兼教授は、行動制限の緩和なども感染拡大に影響しているとしています。

では、新型コロナとインフルエンザ。症状に違いはあるのでしょうか?

山形大学医学部附属病院・森兼啓太教授「例えばのどの痛みや鼻づまり、鼻水、せき、発熱。こういった症状は、両方の病気に共通している。症状だけでは、新型コロナかインフルエンザかを区別するのは非常に難しいと思う」

森兼教授によりますと、ウイルスの潜伏期間はどちらも2日から3日で違いがほとんどないということです。

新型コロナかインフルエンザか?

体調に異変を感じた場合、私たちはどうすれば良いのでしょうか?


森兼教授は、特に基礎疾患がある人や症状が気になる人には医療機関の受診を勧めていますが、その一方で。


山形大学医学部附属病院・森兼啓太教授「普段健康な人、一般に若い人といわれる、そういう人たちが私も僕もといって医療機関に行ってしまうと、本当に必要な人の受診に障害が出る。家でじっとしていると、おとなしくして治るのを待つといったことも、一つの選択肢にはなってくると思う」