■児童相談所の思いは

「全国で同様の事件が起きています。2000年の児童虐待防止法が施行されてから、どんどん虐待件数が増えています。それは意識が変わって通告が増えているからだと思います」

児相の担当者は続けます。

「児相はもちろん、各市町村に通告窓口があることを知ってもらい、おかしいと思ったらすぐに通告してもらいたいと思います」

当たり前のことにはなりますが、周囲の大人たちが異変に気付き、通告することで救える子どもたちがいるのです。

しかし、児相はこう加えました。

「虐待は複雑な要素が絡んでいます。虐待をしてしまった親のケアが必要なことも、忘れてほしくありません」